@ 修復した土壁の水平加力試験
9月の土壁の実験で大変形によって損傷した試験体を、中塗リの補修によってどの程度まで耐力を回復させることができるのか、確認するための実験です。
実験住宅のような構法の耐震性能は、ある程度の変形を許容することが前提になりますが、その変形の程度を修復のしやすさで判断することが求められます。今回の実験は、変形と修復性の関係を確認するためのもので、木造住宅の耐震性能をさらに進化させるための一歩と考えています。
A「渡り腮構法の展開」丹呉明恭
渡り腮構法は、自主的に決めた構造設計指針にしたがうことで、耐震性能を確保しようとする姿勢です。そのことは別の角度から見れば、住宅造りの自由を規制することになるようにも見えます。丹呉事務所で行ってきた渡り腮構法の住宅の展開を一覧しながら、設計の自由と構造指針について考えます。
B「渡り腮構法の住宅の耐震性能」丹呉明恭・山辺豊彦
「渡り腮構法の住宅のつくり方」の第3章と第5章は、大工塾で行ってきた実験と構造解析から、渡り腮の軸組み・土壁の耐力壁・板張りの床と小屋・込栓の接合、による構造システムの耐震性能を検証する試みです。いろいろな解析を駆使して、耐震性能に迫ります。専門的で難しい内容を簡単に解説する初めての講義です。
C飯能の水村さんの家の見学
水村さんの家は、設計:丹呉明恭建築設計事務所、施工:宮一技工(杢人の会)で建てられた渡り腮構法の住宅で、今年の埼玉県産木材住宅コンクールの優秀賞に選ばれました。水村さんのご好意で、講義終了後見学をさせていただけることになりました。
希望者は、申し出てください。
|