1.日本の林業の現状:杉岡世邦・和田善行
日本の木でつくる構造システムは、木を育てる・伐採する・乾燥させる・製材する、林業との連携の上で成り立ちます。現在の日本の林業の状況を、林業の現場で活躍している杉岡さんと和田さんから、解説してもらいます。住宅を造る側にいる人間は、どのように日本の木と向かい合えば良いのか、そこを考えるヒントをつかみたいと思います。
2.杉の話:杉岡世邦・和田善行
和田さんは徳島の杉の林業家として、住宅の現場で活動してきました。杉岡さんは、眠れる杉の真価を探るという問題意識の中で、杉の製材を続けてきました。杉に真摯に向き合ってきた経験をベースにして語られる杉は、住宅の現場でも真摯に向き合うことを、われわれに要求してきます。
3.日本の住宅の状況:丹呉明恭
戦後の日本の住宅政策が現在の住宅の形をつくり出してきました。その延長上に将来の木造住宅像を築くことができるのでしょうか。住宅政策が生み出した問題群をデータで見ながら、木造住宅のあり方を考えてゆきます。
4.伏図・軸組図作成法:丹呉明恭
木構造を伏図と軸組図で考えてゆくことは、大工塾の基本方針です。これまでの木構造の講義を具体的に使用するために、実際に建てられた住宅をモデルに、伏図と軸組図の書き方を解説して、その作業の中から木構造のつくり方に迫ります。

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