第4回ぼちぼち大工塾奈良

12月3日

〇法隆寺
西円堂→西室(三経院)→西院伽藍(金堂・五重塔・回廊・大講堂・経蔵・撞楼) →東室(聖霊院)→妻室→綱封蔵→食堂・細殿→東院伽藍(夢殿・回廊・礼堂・鐘楼・ 伝法堂)
〇法輪寺(三重塔)
〇法起寺(三重塔)


12月4日

〇興福寺
三重塔→北円堂→五重塔→東金堂
〇東大寺
南大門→三月堂→二月堂→転害門
〇新薬師寺


今回の奈良での大工塾は、飛鳥時代から鎌倉時代までの寺院建築の変遷を見るのが目的で、二日間で限定的ではあったけれど、ゆっくりと精力的に見てきました。歴史を知るにはもっと多くを見ることにこしたことはないのですが、西院伽藍を中心に建ち並ぶ法隆寺の建物群だけでも、飛鳥時代から江戸時代の建物を見ることができます。
われわれが造る木造住宅であっても、それは日本の木造建築の流れの中の小さな点であるわけで、現在に木造建築を造る人間としては、これらの建物から学びたいというのが素直な姿勢ではないでしょうか。
法隆寺も東大寺も、世界文化遺産としてわれわれの前に遺跡として建っているわけではなくて、日本というこの地域で、どのように木と人間との関係が築かれてきたのか、その関係がどのような技術を産みだし、どのように展開されてきたのか、それを語っていると思われるのです。われわれに語りかけてくるのは、法隆寺や東大寺をつくった工匠たちです。そして、それらの技術をどのように展開しようとしているのか、と彼らの問いかけが聞こえてくるような気がします。
木造建築をつくる者として、それらの問いかけに真摯に応えようとすることが、歴史ということではないでしょうか。


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