10月の大工塾

1)日程

22日(土)

14:00〜15:30
17:00〜19:00

パンぷキン・デポ(中間処理場)見学
耐力壁加力試験結果について
新しい構造解析の説明

23日(日)

9:00〜14:00

伏図作成法
梁断面リストの使い方と応用


2)講義内容

1.中間処理場の見学:桑原一男

クワバラ・パンぷキンは、総合建物解体業と廃棄物処理業を行う会社です。今回見学させていただく「パンぷキン・デポ」は中間処理場です。建築現場や解体現場から集められた廃棄物は中間処理場でリサイクルされるもの、最終処分されるものに細かく分別されます。住宅を造ることと解体することは、同時に考える必要があります。
桑原一男さんは、著書「平成解体新書」で、建設廃棄物は戦後最大の忘れ物・解体工事はパンドラの箱だ!と、現在の産業廃棄物処理について警告を発しています。ゴミから住宅を見ると、どのように見えるのか、考えたいと思います。

2.耐力壁加力試験結果について:山辺豊彦

7月に行った耐力壁の水平加力試験のデータ結果の解説と、構造システムの基本要素として耐力壁の性能について考えます。

3.新しい構造解析の説明:山辺豊彦

2の実験結果を使用した新しい構造解析が山辺事務所で進められています。その解析方法と結果について山辺さんから説明してもらいます。

4.伏図作成法:丹呉明恭

木造住宅を木構造システムと考えて設計するときには、梁伏図の作成が最も基本であり最も大事な作業です。実際に建設された住宅を例題にして、梁伏図の作成方法を解説します。

5.梁断面リストの使い方と応用:丹呉明恭 山辺豊彦

梁伏図を書くときに最初に行うことは梁成の確定です。「渡り腮構法の住宅のつくり方」の第VI章の梁断面リストは、実際の軸組みに生じるいろいろなケースを整理してまとめた、便利なリストです。このリストによって、構造的根拠に基づいた梁成を確定することができます。
どのようにこのリストを使うのか、実例にもとづいて解説します。


3)講師紹介

■桑原一男さん
1944年生まれ。(株)クワバラ・パンぷキン代表取締役
1971年から1991年まで、さいたま市(旧与野市)市議会委員、5期議長を歴任。
・「平成解体新書」日報出版
・「建築廃棄物 GIRRAD(ギラッド)」日報出版 他

■山辺豊彦さん
1946年 石川県生まれ。山辺構造設計事務所所長
1993年から丹呉明恭建築設計事務所と木構造の勉強会を行って、伝統型の木構造の力学的解析に取り組む。
・住宅建築「木構造の標準仕様づくり」1998年5月号〜2000年1月号(丹呉明恭建築設計事務所との共同連載)
・建築知識「ゼロから学ぶ『山辺の木構造』集中講座」2002年9月号〜12月号
・住宅と木材「伝統型構法の動的応答解析の試み」2002年4月号(丹呉明恭との共同執筆)
・「渡り腮構法の住宅のつくり方」(丹呉明恭との共同執筆)

■丹呉明恭さん
1947年 東京生まれ。丹呉明恭建築設計事務所所長
1989年から秋田杉の産直システム「モクネット」に取り組む。
1993年から山辺さんと伝統型木構造の解析と実践に取り組む。
・「建築家山へ林業家街へ」(和田善行さんとの共著)1998年全国林業改良普及協会
・住宅建築【保存版】「伝統構法を検証する 徹底解析!! 渡り腮構法1〜3」2003年10月号〜2004年2月号(山辺豊彦構造設計事務所との共同執筆)
・「渡り腮構法の住宅のつくり方」(山辺豊彦との共同執筆)建築技術

4)会場

■見学:クワバラ・パンぷキンデポ
■講義:東洋大学工学部 1号館1階 1105 教室

010203

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