4月の大工塾

1)日程

23日(土)

13:00〜17:00
19:00〜

実大構造実験 柱脚の仕口の引っ張り試験:松野浩一、山辺豊彦
懇親会(大河原木材)

24日(日)

9:30〜14:00

実大構造実験 継ぎ手の引っ張り試験:松野浩一、山辺豊彦


2)講義内容

1.土台と柱の接合部の引っ張り試験

渡り腮構法では土台と柱の基本的な接合方法を長ホゾ差し込み栓打ちとしています。
構造システムに水平荷重が働くと、耐力壁の両端の柱には引抜力が働きます。18mmの込み栓での接合にどの程度の耐力があるのか、確認するための試験を行ないます。
込栓の打ち方、込栓の打つ位置、材種による違い等の確認を行います。
また、柱脚の耐力を上げる工夫はいろいろと試みられてきましたが、それらの工夫によって、どの程度の耐力向上が期待できるのか、確認してみます。


2.梁の継ぎ手の引っ張り試験

構造システムに水平荷重が働くと、水平構面の変形によって梁に引っ張り力が働きます。
梁の継ぎ手や柱の差し口の耐力は、その引っ張り力を上回る必要があります。
実際の継ぎ手や差し口の引っ張り耐力を確認するための試験を行ないます。
大工塾の実験では、決められた試験体の試験だけをするのではなく、そのときの状況に応じて試験体を作り直したり、改良したりすることが頻繁に生じます。そのような作業や試験体のセット、取り外し、解体は塾生が行ないますので、道具を持って来られる人は用意してきてください。作業できる服装でお願いします。


3)講師紹介

■松野浩一さん
東洋大学工学部教授
大工塾では、構造実験や実験住宅の引っ張り実験などを担当していただいています。
最近の研究テーマ
・大スパン構造の応答制御(免震・制震)減衰機構の研究
・伝統的木造建築物(住宅)の構造性能評価に関する研究
・大規模木造建築物の構造性能評価に関する研究
・川越蔵造り建物の震動特性・減衰機構に関する研究
(東洋大学ホームページより抜粋)

■山辺豊彦さん
1946年 石川県生まれ。山辺構造設計事務所所長
1993年から丹呉明恭建築設計事務所と木構造の勉強会を行って、伝統型の木構造の力学的解析に取り組む。
・住宅建築「木構造の標準仕様づくり」1998年5月号〜2000年1月号(丹呉明恭建築設計事務所との共同連載)
・建築知識「ゼロから学ぶ『山辺の木構造』集中講座」2002年9月号〜12月号
・住宅と木材「伝統型構法の動的応答解析の試み」2002年4月号(丹呉明恭との共同執筆)
・「渡り腮構法の住宅のつくり方」(丹呉明恭との共同執筆)建築技術
・「ヤマベの木構造」(エクスナレッジ)

■丹呉明恭さん
1947年 東京生まれ。丹呉明恭建築設計事務所所長
1989年から秋田杉の産直システム「モクネット」に取り組む
1993年から山辺さんと伝統型木構造の解析と実践に取り組む
・「建築家山へ林業家街へ」(和田善行さんとの共著)1998年全国林業改良普及協会
・住宅建築【保存版】「伝統構法を検証する 徹底解析!! 渡り腮構法1〜3」2003年10月号〜2004年2月号(山辺豊彦構造設計事務所との共同執筆)
・「渡り腮構法の住宅のつくり方」(山辺豊彦との共同執筆)建築技術


4)会場

構造実験:東洋大学 大型構造物実験棟

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